COLUMN

健康コラム

Vol-120 動脈硬化

2007.09.27

【動脈硬化】

 前回の健康情報では「ナトリウム」について書きました。
その中でも少し触れた「動脈硬化」について簡単に書きたいと思います。

 動脈は、内膜・内弾性板・中膜・外膜で構成され心臓が強い力で押し出した血液が流れるので弾力性と柔軟性を持ち合わせています。ところがこの動脈の層が厚くなったり、硬くなったりして弾力性や柔軟性を失った状態を「動脈硬化」といいます。

「動脈硬化」にも腎臓や脳に起こる「細動脈硬化」と、動脈壁の中膜が石灰化する中膜石灰化硬化コレステロールなどが内壁に付着する「粥状動脈硬化(アテローム性動脈硬化)」があります。今回は「粥状動脈硬化」について簡単に説明します。

動脈血の中には、さまざまな栄養素が溶け込んでいます。その中の脂肪、特にコレステロールが多いと「粥状動脈硬化」が起こりやすいといわれています。動脈血の中でコレステロールが多くなると動脈の内側に粥状の隆起(プラーク)が発生します。プラークは成長し血流の妨げになったり突然、破れて血管内で血液が固まり血栓ができたりもします。その血栓がさらに細い動脈に詰まる(塞栓)ことで、血流を遮断し重要臓器への酸素や栄養成分の輸送に障害を来すことがあります。このような状態は脳で起こると脳梗塞といい、心臓で起こると心筋梗塞といいます。また心臓の場合、完全に血流が遮断されていない狭心症と心筋梗塞と併せて、虚血性心疾患といわれています。

動脈硬化は、加齢とともに進行するため一種の老化現象ともいえます。しかし、同じ年齢でも血管の状態には個人差があることから食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣の違いによって、大きく影響されることがわかっています。動脈硬化は、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などの疾病も要因でもあり、生活習慣を見直すことは大切なことです。

最近よく「メタボリックシンドローム」という言葉を耳にします。「メタボリックシンドローム」とは内臓脂肪型肥満にいくつかの危険因子の集まった状態を表す新しい疾患概念です。「メタボリックシンドローム」になると循環器系疾患のハイリスク状態になります。それは心臓病や脳卒中などの動脈硬化が直接的な原因となって起こる疾患を伴う確立が、非常に高いということです。これらの疾患は命に関わることですから大変、深刻だといえるでしょう。

今、40代後半の男性の方は二人に一人は「メタボリックシンドローム」もしくは予備軍だと言われています。この深刻な状況を打破するためには、やはり運動と食事が重要です。
運動は、しんどく苦しいばかりではありません。クラブコングで行っている「パワーチェンジトレーニング」は身体に負担をかけず行えるトレーニングです。また血管にも負担をかけず行えることから高齢の方にも大変、好評です。
シニア特別会員には個人の身体、体力にあったトレーニング指導とパートナーストレッチを施術しています。運動をしたことがない方にも安心してトレーニングして頂いています。健康な身体と有意義な時間を獲得するために是非一度、クラブコングにお越しください。心よりお待ちしています。
                                   <文 濱崎 耕平>

追伸
 残暑厳しい9月のある休日。息子二人を連れて実家に帰りました。実家から天王寺動物園が近いので三人で出かけることに。先日、「ナトリウム」について調べた僕は少し得意げに「子供らが脱水を起こさないようにお茶に塩を入れといて」と母親に頼みました。動物園に着き水分補給・・・。1歳5ヶ月の息子、明也が渋い顔。4歳になった息子、旺介は「しょっぱい!」と一言。慌てて口に含むと、そのお茶には、しっかりと塩味が。脱水を防ぐために、お茶に塩を入れる時には、ほんの少量、味が変わらない程度で大丈夫ですよ。仕方なく動物園でスポーツドリンクを買って三人で飲みました。動物園ではあまりの暑さに動物達もうなだれていましたが息子二人は元気一杯でした。
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