COLUMN

健康コラム

Vol-117 ナトリウム

2007.09.06

【ナトリウム】

 前回の健康情報では「むくみ」についてお伝えしました。「むくみ」の原因の一つに「塩分を摂りすぎること」を挙げました。今回の健康情報では塩に含まれている「ナトリウム」について書きたいと思います。

 ナトリウム(Na)と塩素(Cl)が結合したものを塩=塩化ナトリウム(NaCl)といいます。商品成分表に書かれている「食塩相当量」は食品に含まれている「ナトリウム」の量を次の計算式で食塩の量に換算したものです。

ナトリウム(mg)×2-54÷1000=食塩相当量(g)

 「ナトリウム」は体内に成人で約100gあります。三分の一は骨に残りの多くは細胞外の水分(間質液)に含まれます。

生命維持のための重要な働きの一つは体内の水分バランスを整えることです。

 細胞が活動するには細胞内外に水分が必要です。細胞外には「ナトリウム」が細胞内にはカリウムが、それぞれ多く含まれています。「ナトリウム」やカリウム(ミネラル)の濃度やバランスは細胞内外の水分量や浸透圧に大きく影響します。
例えば血漿中の「ナトリウム」や塩素が不足すると血漿の浸透圧が低下して血液の量が減り各臓器への血流が減少します。そのような状態が続くと循環器不全や血圧低下などの症状が起こります。
逆に体内の「ナトリウム」が多いと身体が水分を溜め込もうとして血液量が増え余分な水分が細胞周囲に溜まり「むくみ」につながるのです。

 よく幼児が脱水を起こして熱中症になることがあります。親御さんは、お茶を沢山、飲ませていたと言われます。これは汗と共に塩分が出てしまい体内の浸透圧が低下し摂取した水分が身体に溜まらず、また汗と共に出てしまうからです。このような場合はお茶や水に、ごく少量の塩を混ぜることで解消できます。水分と塩分を一緒に摂ることで身体の浸透圧の低下を防ぎ脱水を起こさないのです。(水分摂取に電解質の入っているスポーツ飲料を飲むのもよいでしょう)

 また年齢を重ね、生活に運動習慣がなく、血縁に高血圧の方がいる。このような人が過剰に塩分を摂取することにより血圧が上昇することがあります。しかし塩分を摂取しすぎると誰でも血圧が上昇する訳ではありません。

 ・高血圧症
 ・血縁関係に高血圧の人がいる
 ・加齢と共に血圧が急に上昇した
 ・高脂血症
 ・高血糖
 ・妊婦

以上の方は塩分の過剰摂取によって血圧が上昇しやすいので極力、減塩に勤められた方がよいと言えるでしょう。人間が生きるのに必要な塩分は2g程度のようです。日本人の食塩目標摂取量は10g以下と言われています。

 血圧の上昇と動脈硬化は、ほぼ同時に進行します。動脈硬化は加齢と共に進行するケースが多いと言えるでしょう(特に中性脂肪の多い人は動脈硬化の進行が早い)。加齢と共に血圧の上昇が見られた場合、間違いなく動脈硬化も進行していると考えられます。思い当たる方は沢山おられるのではないでしょうか。今すぐ運動とバランスのとれた食事が必要です。血圧が高いということで背負うリスクは命に関わることですから・・・。しかし血圧が正常値で日頃よく運動する方や仕事でよく汗をかく方にとっては、ある程度の塩分は必要だと思われます。ですが今現在、日本人の生活において特別に塩分を摂取しようとしなくても自然に摂取できているのではないでしょうか。むしろ日頃から濃い味付けなどに気をつけるくらいで調度いいように感じます。

 もし、これを読まれて運動をしようと思われた方、是非、運動を始めて下さい。先ずは低強度の有酸素運動から行うのが良いと思われます。すぐに出来るのはウォーキングです。30分位から時間を少しずつ長くしていくと良いでしょう。今まで血液が通っていなかった毛細血管に血液が流れ全身の血液循環をよくします。しかし、残念ながら低強度の有酸素運動だけでは脂肪燃焼効果はほとんど見込めません。

 運動は大切です。大切な運動だからこそ、どのように行うかが重要です。安全で適正な運動は適切な指導の下に行うことがベストです。クラブコングで行っているパワーチェンジトレーニングは血管に負担のかけない出力形態が可能です。それにより血圧の上昇を押さえ疲労感のない心地よいトレーニングを行うこともできます。また目的達成のために様々なサポートをしています。最近、お腹が出てきたとお悩みの方、是非一度クラブコングに御来館ください。
                             
<文 濱崎 耕平>

追伸  
遠方でどうしてもクラブコングに来られない方、『鉄人疾走』(http://tetsujin-tv)で自宅でも簡単にできるサーキットトレーニングの動画を近日、配信予定です。是非ご覧ください!
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