COLUMN

健康コラム

Vol-113 爪

2007.07.20

【爪】

夏になると、サンダルやミュールなどを履く機会が増えるのと同時に女性はよく手や足の指にマニキュアを爪に塗ると思います。そこで、今回は爪についてご説明したいと思います。

爪は、皮膚の表面の角質層が変化したもので、ケラチンという硬いたんぱく質からできています。いわば皮膚の付属物です。
人の爪は指先を保護するのと、細かい作業ができるという役割があります。
指先で物をつかむ時、指先に力を入れますが、爪が支えとなるために物がうまくつかめます。もし、足指に爪がなかったら、歩く時にもつま先に力が入らず、うまく歩けないことになります。また、爪があるおかげで物がつかめるため、細かな作業が可能です。小さなものでも爪のおかげで力の入れ加減を調節することができます。とくに、人の爪は扁平な板状で、このような平爪は、高等霊長類以上に見られる特徴です。

爪(正式には「爪甲(そうこう)」といいます)は爪母と爪床の表皮からつくられます。爪母とは爪の根元にある部分のこと、爪床とは爪の本体がのっている部分のことです。爪床の表皮は、爪の本体が指先に向かって伸びるとともに平行して移動していきます。このように爪は下の組織と密着しているので、簡単にはがれたり抜けることはありません。

爪の根元の三日月形をした乳白色の部分は、爪半月と呼ばれています。この部分は、爪がまだ完全にできあがっていない場所で、他の部分よりいくぶんやわらかく、爪床とも十分密着していません。このできたての爪をおおっているのが爪上皮(俗に“あま皮”という)です。

爪は、1日0-1mmから0-15mmのびるといわれています。爪ののびる速さはかなり個人差がみられ、また、その人の栄養状態などによっても異なってきます。手指のうちでは、親指の爪がもっとも成長が早く、小指の方に向かっていくにしたがって遅くなるといわれています。爪ののびる速度は、年代によっても違ってきます。幼児期から20歳ごろまでは爪の発育がよく、からだ全体の成長と関連しています。それ以降は、爪ののびかたは遅くなっていきます。

爪の形の変化の1つとして、爪が、ちょうどスプーンのような形にそりかえっている状態は生後1〜2年までの乳幼児では、ふつうにみられる生理的な現象で、病的なものではありません。小児期になると、普通の爪の形になっていきます。しかし、成人の場合には、このスプーン状の爪は、鉄欠乏性貧血の特徴的な爪の変化として、古くから知られています。先端の部分だけへこむ程度のものから、豆をのせられるほどのものまでさまざまです。爪母への血液の供給がうまくいかないためで、爪も灰白色に濁ったり厚くなったりし、ささくれだった爪になります。鉄欠乏性貧血の人すべてにみられるわけではありませんが、中年の女性におこりやすいようです。鉄欠乏性貧血は、自覚症状のとぼしい病気なので、この爪の変化は、貧血状態におちいるときの、ひとつの目安として重要なものといえます。
特に、女性は生理等で貧血状態になりやすいので、自分の体調管理のチェックの1つとしてみるのもいいかもしれません。

クラブコングでも自分の体調管理の1つとして、栄養サポートシステムというものがあります。
1日の中での食事を専用シートに記入していただき、マラソンランナーの高橋尚子さんの栄養サポートもしていた、スポーツ栄養アドバイザーに栄養面のチェックとどんな食事内容にしたらいいか等のアドバイスもしてもらえます。
1回入門版は840円なので、お気軽にお試しいただけます。クラブコングで栄養面のチェックと楽しく運動をして、あなたの健康増進や体力アップにお役にたてればと思います。

<文  伊藤 慧子>
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