COLUMN

健康コラム

フルーツの魅力

2007.11.19

 果物をたくさん食べる人ほど脳卒中などの循環器病のリスクが低くなる、と厚生労働省研究班が10月24日JPHCのホームページ、新聞等に発表しました。
 岩手、秋田、長野、茨城、新潟、高知、長崎、沖縄の8県に住む45〜47歳の男女8万人に対し果物の摂取量と全がん・循環器疾患発症率を7年間追跡調査し結果をアメリカンジャーナルに論文発表したというものです。

 1日の摂取量で対象者を4グループに分けて循環器疾患の発症率を調べた結果、果物の摂取量が最も多いグループ平均280gは、最も少ないグループ35gに比べ循環器疾患の発症リスクが19%低く、またタバコを吸わない人が果物を食べた場合の循環器疾患発症率が低くなり、タバコを吸うと果物を食べても効果が低い可能性を示しています。
 また、かんきつ類摂取量が多いグループほど、循環器疾患のリスクが低いことがわかりました(参考文献JPHC Study ホームページ)。

 
 私たちのまわりには四季おりおりのフルーツが豊富にあり、海外のフルーツも幅広く輸入されています。
 厚生労働省が推進する健康作り運動「健康日本21」では1日に200gのフルーツを食べることを目標としています。しかし現状は1人平均119g、特に20〜30歳代は1日60〜80gとかなり低い摂取量です。

 フルーツは基本的に甘く、ほどよい酸味があり水分、糖、ビタミン、ミネラル(特にカリウム)、酵素の宝庫でなおかつ美味しい食べ物です。フルーツの甘味の多くは果糖・ブドウ糖で、体内吸収が早くエネルギー補給に優れています。
 また酸味であるリンゴ酸・クエン酸は疲労をもたらす乳酸を減らし、血液の流れをスムーズにするとともに、新陳代謝を活発にしてエネルギー補給をしやすくする働きがあります。


 多くのフルーツからビタミンA・B・C・Eを補給する事ができます、タンパク質、糖質、脂質の代謝を助けて体の働きを正常に保ちます。フルーツのミネラル、特にカリウムはナトリウムを体外に排出するのを助け血圧を保ちます。
 フルーツにはタンパク質を分解する酵素が多く含まれ肉、魚などの消化を助け脂質の酸化を防ぎます。そのため、脂肪の多いメニューにフルーツは欠かせません。

 多くのフルーツは良い香りを放ち、食べごろを知らせてくれます。そして季節に合ったフルーツを楽しみながら、健康増進につなげましょう。
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丹羽さん

コラムの著者

丹羽さん

健康な食生活に ついて

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