松本 整
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COLUMN
健康コラム
「肩の痛み」で病院に行くときのポイント
2007.11.06
「肩が痛い」とのことで皆さんは病院に行き診察を受けることがあるかと思われます。そのとき肩のどの部分が痛いのかはっきりと担当医に伝えることが大切です。
というのも皆さんが「肩」という場合、首のところから腕の付け根あたりにかけてのなだらかな曲線の前か後側、特に背中のほうに向かって広がる面の一帯を「肩」と呼ぶことが多いかと思います。
しかし、実は医学的に「肩」とは『肩の関節部分』を指し、医師は「肩が痛い」と聞いただけで一瞬、肩の関節部分のトラブルを想定して問診に取り掛かるからです。
首の付け根から背中のほうに向かっての面は医学的に“neck and shoulder”(頚と肩)といいます。“neck and shoulder”(頚と肩)の痛みは肩の筋肉が痛みの原因となることが多く、原因に頚椎がかかわることが多々あります。それに対しいわゆる『肩の関節』となると、骨・軟骨・関節包・関節周囲の組織などが原因で痛みを生じることが多いのです。
具体的にいいますと「肩こり」と「肩関節の痛み(五十肩)」とは別の病気と考えていただくと良いかと思われます。
このことを理解するにはまずは肩の構造を知って頂くとよいかと思われます。上肢(腕)は肩甲骨につながっており、肩甲骨は肋骨の上に浮いている状態で存在します。しかも肩甲骨と体幹部とのつながりは鎖骨でのみで、実は骨での体幹部と上肢のつながりは弱いものなのです。そのため筋肉が力学的にサポートしています。
頚椎からつながっている筋肉が肩甲骨を吊り上げ、さらに肩甲骨につながっている上肢は片方で約10kgの重さがあり、それがぶら下がっている形となっているので「肩こり」では首から肩にかけての痛みを感じることが多いのです。
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コラムの著者
寺門厚彦
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