「ルールとは?」
2007.03.16
離婚して300日以内は「前夫の子」とする民法がある。ニュースによるとその法律が原因で、今の夫との間の子に戸籍がないという事態に直面する女性が、毎年3500人以上居るということだ。
この法律自体は、明治時代に作られ、現代の医学で可能になった極端な早産などは、完全に想定外となっている。確かに離婚にも色々なケースがあり、救済に対して明確な線引きをすることが簡単なわけではないことは想像できる。しかし、現在の法律では、前の夫が裁判で自分の子ではないと証言するか、今の夫に認知を求めるという法的手続きが必要となる。
しかし、東京の足立区では、このようなケースでの出生届は不受理としたが、住民票を作成し、乳幼児健診などの行政サービスを受けられるようにしたというニュースもある。
もともと法律とは、人々が暮らしやすくするために作られたものである。神様が作って人間に与えたものではない。当然、法律を作ったのは人間である。その起源は、市民が、王から自分たちの権利を守るために、作ったのが法律の始まりと理解している。
日本人は、どうもこの点に対して間違った感覚を持っていると思われる。
法律は、お上のものではなく自分たちの生活を守るためのものとして利用するべきものである。おかしいと思えば変えればいいもので、それに従わされるという代物ではない。
時代の中で、現実に即したものに、あらゆるルールを見直すという考え方は必要だ。
人間は、万物すべての真理を知っているわけではない。その人間が作ったルールには必ず不備もあるものなのだ。より適正なものに変える。毎年国会で、法律を決めている。それは本当に市民にとって適正な方向へ変わっているか?
もっと多くの人が、知的好奇心を持つべき問題である。