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松本 整 オフィシャルブログ「鉄人疾走」

「障害」

2006.12.21

パフォーマンスに大きな影響を与える要因は何か?
先日、ダイアモンドビジョナリーという雑誌に面白い調査結果にもとづく記事が掲載されていた。
アメリカのあるコンサルタントの調査では、同じ環境下で同じ仕事を行っている人々をハイ・パフォーマーグループ、アベレージ・パフォーマーグループ、ロー・パフォーマーグループの3つに分けて、行動・スキル・知識の違いを観察し、ロー・パフォーマー、アベレージ・パフォーマーをハイ・パフォーマーに近づける具体策を探った。
要するに「仕事のできる人」、「できない人」などに分類し、その差を探し、その修正方法を探しだす調査だ。驚きのその結果は、行動・知識・スキルには、特筆すべき顕著な違いは見られなかったということだ。唯一の違いは、仕事の生産性を妨げるもの「ロードブロック」を仕事のできると分類される人達は、平均で3つしかないと答え、仕事のできないと分類された人達は12個以上と答えた。つまり、従業員のパフォーマンスの相違は実際の能力や知識ではなく「ロードブロック」に対する取り組みと認識の相違であるとしている。 そして、様々な「ロードブロック」は、スタンスを変えて眺めればほとんど取り除けるとしていた。 つまり、その障害は、見方を変えたり、ネガティブな思い込みを捨てることで、重大なロードブロックでは無くなるということだ。

この調査でのロー&アベレージ・パフォーマー意識は、未熟なアスリートが自分で、自分の限界を決めてしまっている光景を見ているようだ。俺の現役時代にも、本当は、遥かに素晴らしい世界へ挑戦できるのに、自分から限界を作って諦めてしまっている事例を見ることがあった。小さな障害が、自分の未来を削り取るような大きな障害に感じてしまう人もいる。 しかし、大きな障害に出会ったとしても、死に物狂いで挑戦してみなければ、その障害を乗り越える事の本当の難しさは分からない。実は、その大きな障害は、手を伸ばせばすぐに破れる「紙に描いた大きな岩」の絵のような障害かもしれない。これはきっと大きな障害で、絶対に跳ね返されるという「思い込み」に怯えているだけの場合もある。
人には無限の可能性がある。ぶち当たりもしないで、目の前の「紙に描いた大きな岩」や自分で作った「思い込み」に跳ね返されてはいけない。
大きな障害に出会ったと感じたら、その障害の大きさを実際に確かめる数少ないチャンスだと思えば、逃げ出すという手は選択肢には残らない筈だ。
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